今日はステーブルコインの話題をPickします。
ステーブルコインの「ステーブル(Stable)」は「安定した、変動のない」という意味で、1円や1ドルにPegされた仮想通貨の事を指します。
基本的に、通貨は以下の3つの要素を満たす必要があると言われています。
昨日は1BTCで購入できた商品がBTCの値下がりによって、1.5BTC必要になっていたら通貨として使用できないですよね。ステーブルコインによって、仮想通貨の利点(改ざん体制、スマートコントラクト、プログラマブル)を残しつつも仮想通貨の高いボラティリティリスクを抑えた商品を作ることができるのではと期待されています。
2021年4月時点の発行数は700億$を超える金額が発行されており、需要は右肩上がりで増加している事が確認できます。また、ステーブルコインにも仮想通貨同様様々な種類があり、現時点ではTether社が発行するUSDTが世界の75%を締めています。
source: The Block(https://www.theblockcrypto.com/data/decentralized-finance/stablecoins)
現在のステーブルコインの70%はEthereumブロックチェーン上で発行されているので、DeFiやNFTによるGas価格の高騰を受けやすく、日常の少額の決済よりも高額な決済につかわれている傾向で、全取引のうち67%が100ドル〜1万$です。
ステーブルコインには、大きく分けて「法定通貨担保型」「仮想通貨担保型」「無担保型(アルゴリズム型)」の3種類が存在します。ステーブルコインの価格を安定させる方法が異なるので簡単に説明します。
現在市場に流通しているほとんどのステーブルコインが法定通貨担保型に該当します。文字通り、法定通貨を担保に発行されるステーブルコインで、担保となった法定通貨の価格に連動させることでボラティリティを抑える仕組みになっており、金本位制と近いモノがあります。
代表例としてはTether社のUSDTやUSDC、Facebookが主導して計画を進めていることで話題のDiem(旧称:Libra)も、法定通貨担保型に分類されます。
リスクとしては、発行体が信用できるかという問題があります。一時、Tether社が発行しているUSDTが預かっている法定通貨以上にUSDTを発行しているのではと噂されSECからも指摘を受けていましたが、現在は和解してその懸念も解消されつつあり、安定的に稼働しているように見えます。
最近、日本でも話題のJPYC[ジェイピーワイシー] も法定通貨担保型に分類されます。