https://cdn.substack.com/image/upload/w_728,c_limit/jv5mpjapprqkdav0euqb


今週のコメント

このニュースレターでは、たまに Last week in crypto の前に、別に何かトピックを取り上げることがありますが、そのような「今週のコメント」的なものを一言でもなるべく書いていこうと思っています。今週分は、個人的に健康上アクシデントがあり、あまり時間がとれなかったため、来週以降になります。

■ Last Week in Crypto

1.3LAU Raises $16M to Tokenize Music Royalties for Artists and Fans

3LAUという米国で有名なDJが、「Royal」という音楽投資プラットフォームを発表しました。Paradigm と ピーター・ティールのFounders Fundが、それぞれ$7Mドルを投資し、共同創業者のJDロスが自身のベンチャーキャピタルファンドであるAtomicから$1Mドルを出資し、残りの$1Mは少数のエンジェル投資家が出資しています。

Royalでは、楽曲の著作権をトークン化し、誰もが購入・取引できるようにします。最終的には音楽ファンが楽曲使用料の一部を得ることができ、従来のレコード契約を覆すことになるかもしれません。

プロジェクト内容

Royalが開発するリミテッド・デジタル・アセット(LDA)というNFTを利用します。

これは曲の原盤権をトークン化したもので、ホルダーは、コンサートチケットやバックステージパス、グッズなどの特典を得ることができます。

またホルダーは自分の好きな曲やアルバムに投資するだけでなく、その権利を所有できるようになります。つまりアーティストの音楽が人気になったときに、ファンはアーティストと一緒にロイヤリティを得ることができるようになります。

ロイヤリティの仕組み

アーティストは、LDAを保有するファンのために、自分のロイヤリティシェアをどれだけ確保するか、また特定の楽曲に対していくつの「公式版」を作成するかを発行時に決定します。

例えば、ロイヤリティの50%をアーティストがとる設定にして、100個の公式版が作られた曲の場合は、NFTの所有者が残りの50%を得ることができます。100個発行なので、それぞれの所有者は、その曲が生み出すロイヤルティの0.5%を受け取ることができることになります。

どのような収入源を確保するかはアーティスト次第で、ストリーミングに限定されるかもしれませんが、アーティストにケースバイケースのビジネスで決定する柔軟性を与えたいそうです。

こういったことが実現すると、クリエイターは仲介者やレーベルを介さずに、ファンに直接アプローチすることができますし、逆にファンは自分の好きなクリエイターに投資することができます。

今後

今後6ヶ月間、アクセスを限定したベータ版のプラットフォームを徐々に展開し、今後8ヶ月から1年の間にオープンに公開することを目指しています。短期的には通常のNFT販売の10%以下の手数料をアーティストに請求し、最終的にはコミュニティ運営のプロジェクトにしたいそうです。そうなると独自トークン発行の可能性もあるのだと思います。

2.Open Sourcing Our Token Delegate Program