今日はいつものニュース・トピックスというよりもトークンの使い方的な事のエッセンスを書きます。
音声透かしという技術をご存知でしょうか?
非可聴音という人間の耳には聞こえない音で情報を送り、送信先のデバイスに情報を伝える技術です。今日はこの音声透かしとトークンを使うことでできるアイディアについて書いていきたいと思います。
■実際の事例を元に仕組みを解説
博報堂での実際にやってみた事例を元に説明します。仕組みとしては非常に単純で、
この3ステップです。この仕組ではMBSラジオ番組「オレたちやってマンデー」というラジオ番組でEvixarの音声透かし技術を使い、TokenpocketというWallet会社にこのEvixarの音声透かしを受信するためのSDKを組み込んでもらって実現した実証実験になります。
音声透かしのSDKを組み込むことはアプリの開発会社であればそれほど難しい開発ではないので、ラジオで非可聴音を流してもらい、それを受信できるSDKを組み込んでもらうための座組を組む所が大変なところかなと感じています。
この実証実験は実際にライブイベント風に実施したのですが、参加したユーザーはみんな音声を受信しようとデバイスを掲げており、インタラクティブでかなりおもしろかった実感があります。笑
配布されるトークンもその時のラジオパーソナリティだったクロちゃんにちなんだキャラのNFTだったので「技術の無駄遣いした感」があり絶妙でした。
■実際の結果とその後利用用途を考える
その後、この音声透かし×トークン企画はTV番組でも一度やってみたようなのですが、その後の実績はない状態です。当日のイベントに参加したユーザー間ではかなり盛り上がったのですが、現段階では飛び道具感は否めないですね。
要因として、配布したトークンの活用方法がないので音声でトークンを配布した先に収益を上げるためのビジネスモデルが無いこと、音声透かしを受け取れるデバイスが限られることが挙げられると思っています。
ラジオであればラジコ、TVであればTverや各社のオンデマンド配信アプリに音声透かしSDKが入っていればどの番組で音声透かしを入れてもトークンを確実に受信することができるので以下のようなアイディアも実現できるのですが、そこまで大きな座組を組む話にまでなっていないというのが現状です。
例えば、TVerのようなTVアプリに音声透かしが入っていれば以下のようにTVCMや番組で視聴クーポンを配布することが可能です。